日本の社会を見渡せば、年金支給開始年齢が70歳へ引き上げられることはほぼ既定路線だろう。
財政難の日本では、もはや65歳での受給開始は特権階級のものとなり、氷河期世代は年金すら満足に受け取れない可能性が高い。これまで社会から散々冷遇されてきた我々が、今後も搾取され続けるのは避けられない未来なのかもしれない。
「仕事が好きで仕方がない」という人にとっては問題ではないのかもしれないが、大半の人間にとって労働は単なる生存手段に過ぎない。仕事に人生の価値を見出せる人間は恵まれているし、そんなポジティブな思考回路があれば、氷河期世代の人生ももう少し楽だっただろう。しかし、現実は甘くない。我々は生き抜くために働くしかないのだ。
70歳まで働くという強制労働
政府は高齢者の就業を促進する政策を推し進めており、70歳まで働くことが当たり前になりつつある。企業の定年制度も徐々に見直され、再雇用制度やシニア向けの労働市場が拡大している。しかし、これは希望ではなく、実質的な強制労働に近い。働かなければ生きていけない現実を突きつけられ、選択肢のないまま老後を迎えるのは絶望的だ。
「健康寿命が延びているから大丈夫」などと能天気なことを言う人もいるが、実際には老化は容赦ない。すでに、視力は衰え、膝は痛み、疲れは取れず、若い頃のようには動けない。70歳を超えてまで働くことが現実的に可能なのか、疑問に思わざるを得ない。
氷河期世代の不遇な運命
氷河期世代はバブル崩壊後の厳しい就職環境の中で社会に出た。正社員になれなかった人も多く、非正規雇用や派遣労働を余儀なくされ、キャリアを築く機会を奪われた。結果、収入が不安定で、十分な貯蓄ができないまま中年を迎えている人が多い。さらに、結婚や子育てを諦めた人も多く、将来を支えてくれる家族がいないケースも少なくない。
そんな中で迎える老後は、まさに地獄のようなものだ。貯金がないから働くしかない。しかし、仕事は減り、体力も衰え、選択肢は限られていく。生活保護という道もあるが、それすら厳格化され、簡単には受けられない可能性が高い。
70歳まで働くための対策
では、氷河期世代はどのようにこの過酷な未来を乗り越えるべきなのか。現実を直視し、今できることを考える必要がある。
1. スキルアップとキャリアチェンジ
若い頃に正社員になれなかったとしても、今からでもスキルを磨き直すことはできる。ITや介護、ライティングなど、高齢になっても働ける職業への転職を目指すべきだ。特にデジタルスキルは、場所を選ばずに仕事ができるため、年齢を重ねても活かしやすい。
2. 副業・投資の活用
会社に依存せず収入を確保するためには、副業や投資を活用することが重要だ。アフィリエイト、ライティング、動画編集など、自分のペースでできる仕事を始めるのも一つの手だ。また、少額でも資産運用を始め、将来の収入の柱を増やすことを考えたい。
3. 健康管理と老後の準備
70歳まで働くためには、健康管理が欠かせない。無理な働き方を続ければ、結局は医療費がかさみ、生活はさらに厳しくなる。運動習慣をつけ、食生活を見直し、できるだけ健康を維持する努力を怠らないことが重要だ。
絶望の中に見出す希望
70歳まで働かされる未来は決して明るいものではない。しかし、すべてが終わったわけではない。我々氷河期世代は、これまで数々の苦境を乗り越えてきた。理不尽な社会の中で生き抜く力を持っている。
「どうせ無理だ」と諦めるのは簡単だ。しかし、少しでも自分の未来を切り拓くために、できることを考え、行動するしかない。この社会で生きる以上、完全な自由は手に入らないかもしれないが、自分なりの生き方を模索することはできる。
氷河期世代は、歴史に埋もれる世代ではない。むしろ、社会の厳しさを知り尽くし、それでも生き抜く強さを持った世代だ。70歳まで働く未来が待ち受けているとしても、そこに少しでも希望を見出し、納得できる人生を送るための選択をしていくしかない。
まとめ
年金支給年齢の引き上げにより、70歳まで働くことが前提になりつつある。加えて、我々氷河期世代は、不安定な雇用の影響で貯蓄が少なく、老後の生活が厳しいと予想される。
なので、70歳まで働くためには、スキルアップ、副業・投資、健康管理が重要になる。そして、今まで通り、絶望的な状況の中でも、未来に希望を見出すためにできることを考え、行動する必要がある。
氷河期世代の未来は決して明るくはない。しかし、完全に諦めるにはまだ早い。自分なりの戦略を立て、少しでも納得できる生き方を模索し続けることが、我々の生存戦略なのかもしれない。
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